ここに確かに存在している感情の証明

箱推しの村上担。特に三馬鹿に湧きがち。

ファン離れ期について思うこと

「韻踏ィニティ」の詞について感じたこと。

以前の記事にも書きましたが、「俺ら昔のまんま」というフレーズ。

これは

「俺ら昔のまんまだよ」→ファンに向かって言っている。

「俺ら昔のまんまだよね」→メンバーに対して言っている

どちらなんだろう。

全体的に見ると前者っぽいけど。

この曲のように、ファンへのメッセージ性の強い詞を読んでいると、ふと思うことがある。

 

所謂、「ファン離れ期」というものについて。

例えば長年続いている漫画などに必ずといっていいほどついてくる問題である。ある特定の時期に一気にファンが離れ、新たな新規ファンが参入する。細胞の生まれ変わりみたいにそれを繰り返し、結果的には±ゼロ、もしくはどんどんファンを増やしていく。まあ、多分代表的なのはワ〇ピースですよねw私も中学生の頃に読んでましたが、アラバスタ編で読むのやめてしまいました。友人曰く、私がやめた時期は第一ファン離れ期だったそうです。多くの者がそこで読むのをやめたとwある程度被るんですよね。

漫画だけじゃなく、バンドやアーティストなどにも言えることです。

10代の頃、私はV系のインディーズバンドの追っかけをしていました。今はどうか知りませんが、V系のインディーズ事務所っていうのは本当に売り方が汚くて、どれだけ貢いだか文句言ったか分かりません。そしてインディーズバンド虜のバンギャ達にとって最も恐ろしいことがあります。

 

それは、メジャーデビュー。

 

今ではだいぶV系ってジャンルとして確立してきたみたいで、一般的な大型CDショップのV系コーナーとかでインディーズでもそこそこ有名なバンドであれば音源は手に入るようになりましたが、その当時は新宿にあるV系専門CDショップとかで手に入れていました。メジャー流通じゃないので、露出はそこまででもないし、ライブのハコも小さい。

しかし、どんどん人気が出てくると避けられないのがメジャー行き。バンギャが何故そんなにメジャー行きを嫌がるのかというと、一番の理由は「音楽性が変わってしまうから」。

インディーズというのは(事務所にもよるが)まあ自由である。それに引き換え、メジャーに行けば一番求められるのは売上。「売れる曲を作れ」これがレコード会社から求められる第一条件。そうなると、バンドというのは大体において自分たちで楽曲制作をしているので、まずメジャーに行けば音楽性が変わる。今までの「彼らの色」が急に「大衆に求められる色」に染まっていくのだ。それを目の当たりにし、多くのバンギャ達は心が折れていった。「こんな曲、私が知ってる〇〇様達じゃない!!涙」とか言って。改めて振り返ると本当に痛いなww

人気が出てくれば、どんどんハコも大きくなる。私がちっちゃいライブハウス時代から追いかけていた某バンドのツアーファイナルが日本武道館*1だと発表された時の絶望感たるやwww

彼らは、その公演の直後にメジャーデビューを発表しました。そして私は、そこで追いかけるのをやめてしまいました。メジャー行きの影が忍び寄っていることをファンが怖がっているのを、勿論メンバーは察していました。だからその頃の雑誌のインタビューではしきりに「最近、ファンの方たちが僕たちの言動ひとつひとつに敏感に反応する」「すぐ怖がる」と言っていました。

「例え僕たちを取り巻く環境が変わっても、僕たちは何も変わらない。それを分かってもらいたい」とも。

…んなこと言ってらんねーようになんだよ、と残念ながら私はそう思ってしまいましたが。

このインディーズ→メジャーのタイミング。これは大きな「ファン離れ期」に当たります。ほとんどと言っていいほど、インディ時代のファンは上がります。

「もう私の知っているバンドじゃなくなる」「メジャーに行くなんて、ファンの気持ち全然わかってない!」「認めてくれる奴だけついてきてくれればいいみたいなスタンスが気に入らない」などなど。

似たようなのだと、ちょっと種類は異なるけど大阪の芸人さんが東京に上京してきたりするようになるタイミングとかでしょうかね。

私の大好きなブラマヨのよっさん*2も、前にテレビで「東京に行くことも随分やいやい言われた」って言ってたっけな。

エイトさんも大阪のアイドルだったわけだから、きっと全国デビューになるって知った時、地元のファンの方達は嫌だったろうなあと思う。なんか、遠くに行っちゃう感じがして寂しい気持ちになると思う、あの頃の私がもしファンだったらきっと泣いていただろうwww

 

今回のライブDVD発売の発表を受けて、今のエイトさん達に、もしかしたら「ファン離れ期」が訪れているのかなとちょっと感じている。

Twitterとかブログ上で賛否両論が噴出して、追いかけることに疲れたという方達もたくさんいるのを見ました。

私個人的には、今回の件についてはメンバーへは特に憤りは感じていません。ただ、レーベルの売り方が好きになれなかったので、運営にいっぺん文句言わせろという気持ちにはなりました、それだけです。発売することが決まったことについては別に反対はないですし、収録がオーラスなのも別に構わない。恐らくだけども、今回のツアーはオーラスしかカメラ入れてなくてスタッフ側からしても不測の事態だったのだろうと思う。誰も悪くない、仕方ない。それを発売しようと決めたのは、きっとメンバーの意思も反映されているでしょう。ならば私はそれを受け取るのみ。それが嫌ということであれば無理して受け入れる必要はないと思います。

ただ、これは私のバンギャ時代の経験から言わさせて頂くことですが

 

被害者意識を持つと辛いよ、ということです。

 

私達のこと全然分かっていない、何考えてんの、疲れた、ファンやめようかな、もう彼らのこと分かんないよおおおおおおおという状態。

とても分かります、痛いくらいに。私もそうでしたから。

彼らが好きでずっと追いかけていたいと思っているからこそ、そのような感情になるのです。

しかし、一度そういった「私をこんな気持ちにさせたのは〇〇のせいだ」という被害者意識に陥ると、この先かなり辛いです。

 

私も含め、「ファン」というのは勝手なものです。

あ、これはアイドルに関わらずですよ、広い意味で。

被害者意識の裏にあるのは、お金を払っているのだからこれくらいしてもらって当然、気持ちを理解してもらって当然、私達がお金払わなかったら貴方たち倒れるからね?だから満足させてよね?てかそんくらいできて当然だよねwwwというものが多い。

ファンというのは神輿を担ぐ側の人間です。主役はあくまでアイドルであり、我々は彼らを裏で支えるスタッフ達です。それが自分が主役になってしまうと「彼らの為に」が「私の為に」に変わります。そうなると、結構不満が募ってきたりし始めます。

 

彼らは芸能界という巨大な闇の中で、様々なしがらみや嘘や建前に縛られながらも、それを見せないように画面の向こうでは笑っている「プロのアイドル」です。自由な発言などできない、上の決定には絶対服従、私達の見えないところでどんなに心苦しいことがあってもそれを表に出すこともできない。自分たちがやりたいことをやろうとしても、上層部とファンとの板挟みにあう。「こんなの求めてない」と言われたら、それで終わり。私達は応援する人たちを選ぶことができますが、彼らは応援してくれる人を選べません。ただじっとそこに立って、応援してくれる人がいる限り立ち続けるのです。

 

エイトさんは、今まで私が好きになったアーティストの中で一番ファンのことを考えている人たちだと思いました。

ファンにエイターという名前を付け、会いたいと歌う。

オーラス続行も自分たちの独断で決めず、観客にライブやってもいいかと聞く。

どうしたらみんなが喜んでくれるか、楽しんでくれるかを考え、切磋琢磨する。ディ〇ニーも真っ青になるくらいのエンターテイナーです。

 

5万人中5万人が納得できるような答えを出すことなど不可能。

今回のDVDも、実際中身を観てみなければ良さは判断できません。

その商品が気に入らなかったら、誰か欲しい人に譲ればいい。

ファンをやめたいなら、やめてしまった方がいい。

被害者意識を持つ自分も嫌になるし、相手を加害者にしてしまうことによって些細なことも許せなくなっていくでしょう。

やめたい、やめようかな、疲れたと感じてしまうのは、健全なファンとアイドルの関係ではありません。

それでもやめられない、やめたくないと思うのなら、せめて被害者意識だけは持たないように努めましょう。

難しいですが、鬱憤溜まったら吐き出して、また笑顔で彼らを迎えましょう。

私達は決して裏切られたわけではありません、彼らの提示した答えがたまたま自分が求めていたものと違っただけであり、そしてそれが他の誰かにとっては正解なのかもしれないのです。

 

私はDVD買います。純粋に観てみたいからです。私が常々エイトさんに求めているのは、彼らが「プロとしてどんな世界を見せてくれるのか」ということです。

その答えのひとつが今回のDVDにあるのなら観てみたい、ただそれだけです。

 

それにしても「行かんとって」「俺じゃあかんか」からの「浮気お嬢さん」って皮肉だなぁ、好きだ。

「ここにだけ偽りはないよ」

こういう言葉を詞にできるのは素晴らしいと思う。

 

相変わらず長くて偉そうなことをつらつらと申し訳ございませんでした。

あくまで個人の意見なので、もし不快に思われた方がいらっしゃいましたらお詫び致します。

*1:V系インディーズバンドのメジャーへの第一歩は、ほぼこの会場。これがきたら死の宣告だと思え

*2:吉田敬さん